2022年7月に、親会社から有給休暇の付与ルールを親会社に合わせろと言う命令。

勤怠システムの構築から、給与パッケージへのデータ連携、さらにバージョンアップ対応まで何とか乗り越え、運用はかなり安定していました。

ところが、ある時、どの企業でもありがちな
「親会社の就業規則に合わせるように」
という指示が出ました。

その中でも、私にとって特に大きかったのが、有給休暇付与ルールの変更です。

それまで私は、HOLCOUP(休暇管理データベース)を使って、労働基準法に従いながら、できるだけ職員に不利にならず、かつ会社側にも余計な損失が出ないよう、有給休暇管理を組み上げていました。

ところが親会社のルールでは、

入社後半年で最初の付与
その後は全職員一律で4月1日に付与

という考え方になっていました。

一見すると、単純化されたルールのように見えるかもしれません。

でも、実際にシステムへ落とし込もうとすると、かなり厄介です。

入社月は人によってバラバラです。
これまでなら、半年後、1.5年後、2.5年後……という形で、比較的素直に管理できていました。

ところが一律4月1日付与に変えると、

半年後に一度付与し、
その次は翌4月1日、
その次はさらに翌年の4月1日……

という形になり、移行期の扱いが一気に複雑になります。

この制度変更に対応するうえで、私の中で譲れなかったのは次の3点でした。

① 職員に不利がないこと
② 労働基準法の最低基準を満たすこと
③ 付与した有給休暇は、付与日から2年間有効であること

例えば、9月入社の方を考えてみます。

2010年9月1日入社なら、半年後の2011年3月1日に最初の有給休暇が付与されます。

従来の考え方なら、その後も毎年3月1日に付与されるので分かりやすい。

そして、移行直前の2020年3月1日に有給休暇が付与されているにも関わらず、一律4月1日付与へ移行すると、2020年4月1日にも付与が発生します。

この移行期の扱いをどう設計するか。
ここが非常に難しいところでした。

頭の中だけで抱えていても危ないと思ったので、この時ばかりは総務課部長にも変更案を出してもらうことにしました。

もちろん、制度を変えるのは簡単に見えても、それを矛盾なくシステムに落とし込むのは簡単ではない、ということを分かってもらいたかったという気持ちもありました(笑)

その後、総務課部長が出してきた案を私の方で検証し、2〜3回差し戻しを行って、ようやく①と②を満たすロジックが形になりました。

……ところが、これでも終わりませんでした。

しばらくして総務課部長から、
「親会社の社長からクレームが入ったので、もう一度考え直さないといけない」
と言われたのです。

この続きは、次回に書こうと思います。

WRITTEN BY太城 義雄(たき よしお)

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